税理士法人桜頼パートナーズ会計 氏原事務所は
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千葉税理士会所属

会計の基礎知識

資金繰りのコツ

資金繰りの最大のコツは入る金額を増やして、支払う金額を減らすということです。「そんなの知っているよ」という方がほとんどだと思いますが、でも実際はこれしかありません。資金繰りの段階として①会社が儲かっている時の資金繰り、②会社が儲かっていない時の資金繰りとに分かれます。

① 会社が儲かっている時の資金繰り

会社が儲かっている時の資金繰りとは「つなぎ資金」の問題か「過大債務」のいずれかです。

【つなぎ資金】
つなぎ資金とは売掛金等の回収が支払いのサイトに間に合わない為に起きる現象です。

(解消方法)
a) 回収サイトを早くする
b) 支払いサイトを遅くする
c) 回収が間に合わない分を借入金等で賄う。
d) 手形を発行する。
a)~d)まで記載をしましたが、推奨順に記載をしています。d)は正直推奨しません。

【過大債務】
過大債務とは文字通り会社の規模に対して債務が大きすぎることを意味します。大抵は銀行から借りていることが多いと思います。「どのくらいの金額が適正なのか?」という話になりますが、もしお手元にキャッシュフロー計算書があればこれを利用するのがいいと思います。

持っていることを前提にお話をすると営業キャッシュフローの獲得と借入の返済金額とが同じくらいであることです。お持ちでない方は会社の利益(専門的には経常利益で、減価償却を加味しないで計算した金額)が借入金の支払金額と同じくらいであることです。実際問題としては、過大債務の場合には支払う借入返済の金額が大きくなっています。「一生懸命稼いでも全部銀行に持っていかれてしまう」ということになります。この解決方法はいろいろありますが、推奨順に記載をしていきます。

a) 利益を増やす。

「これができれば苦労はしない」という声が聞こえてきそうですが、利益は売上を伸ばすか経費を減らすかのどちらかです。売上を伸ばすのが難しいようであれば経費を減らしましょう。
まずは人件費(社長の報酬は別)以外の所に注目します。まずは会社の発展のために不要な経費(交際費、会議費)があったら即減らします。ちなみに全額交際費を減らせということではありません。会社の発展のために不要な部分です。

次に保険料、旅費交通費、消耗品、通信費、水道光熱費などの部分を見ていきます。
保険...会社にとって必要なものもあります。社長が亡くなったら会社は立ち行かなくなります。その部分は入ってください。それ以外の部分は見直しをする必要があります。第3者的に見てもらえる人がいたら見てもらった方がいいと思います。
旅費交通費...タクシー代は削れる可能性濃厚です。同じように車ではなく公共の交通機関を極力使うということも必要です。高速代、必要な距離ですか?
消耗品...圧縮することはできませんか?
人件費について少し記載します。
人件費まで手をつけるのであればまず最初に役員報酬を下げましょう。役員報酬を下げないで人件費に手をつけるのはその内容にもよりますが考えものです。
b) 借入返済金額の変更(リスケジュール)を行う。
これは次の章の利益が出ていない場合にも重複しますが、銀行との交渉になります。話は若干変わりますが、○○ファイナンス(上場しているような所も含みます)のような所からお金を借りるようなことは絶対にしてはだめです。このような所からお金をつまむようになるとその会社の命運は尽きています。理由はリスケジュール等の交渉はまずできませんし、利率も高いです。
さて、本題ですが「返済金額を下げてくれ」という交渉を行います。当然ですが、口頭でいっても意味がありませんし、何もない状況で交渉をしようとしてもまず無理です。最低限必要な資料として毎月の月次試算表は必須、将来の事業計画、資金繰り表も大抵要求されます。正確な直前の月次試算表は大事です。会社の方向性を決めるためにもこのような借入の交渉をする際にもすぐ出てくるのと出てこないのとは心証が違います。
利益が出ている状況であれば比較的交渉はしやすいと思います。この時もいくらの返済なら出来るのかということを銀行に伝える必要がります。できればキャッシュフロー計算書を作れるように頑張ってください。

c) 持っている固定資産や有価証券の売却を行う。
過大債務になっている理由として設備投資のための借入やその他の固定資産の購入のための借入によるところもあるかもしれません。不要なものについては売却しましょう。この部分は渋る社長も多いようです。理由は一度購入したものを売却するということは会社が後退しているとお考えになるようです。失敗は成功のもとなのですが・・・。

d) 採算部門・不採算部門を切り離し不採算部門を別の法人に買ってもらう。
会社の規模が比較的大きい場合には可能です。ある部門は利益が出ているが、ある部門が赤字である。その赤字が足を引っ張っているという場合にはその部分を買い取ってくれる会社を探すという方法はあります。
現実問題として有効なのはc)までです。d)は多くの中小企業の場合には現実性は乏しいと思います。

② 会社が儲かっていない時の資金繰り

会社が儲かっていない場合には、儲かっている時の資金繰りと比較すると困難です。
儲かっていない場合に資金繰りが厳しいのは単純に入ってくる金額が少ないということと、それに過大債務などが複合しているというパターンのようです。

【単純に入ってくる金額が少ない】
大問題です! でも実際にはこのパターンが多いと思います。
まず優先事項についてです。多くの方が資金繰りがきつくて相談に来る方が多いのですが、まず最初にやることは次の通りです。

1、 銀行からの借り入れがあるようであればリスケジュール(新規に借り入れができるのであればそれも含みます)からスタートします。まず、交渉は大変だと思っていいと思います。ここでリストラ(クビにすることではありません、会社を利益体質にするための作戦を立てることです)を考えます。

2、 同時並行で売却できるもの、支払が遅らせられるもの(人件費も含めて)、早期回収が可能なものがあればこれを行います。

3、 利益を出すための大手術です。時には非情な状況になるかもしれません。ここで何とかしないと会社はアウトです。大手術のベースは「a) 利益を増やす」のところに記載したことをベースとしていきます。部門別で管理がされているのであれば部門ごとにも見ていきます。

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